2008年06月05日

農産物は近くで売る

農産物は近くで売る「農業の問題を経営戦略から見ると・・・」の続きです。

農業のあり方が強者の戦略のままであることが、
問題であるという話をしました。

強者の戦略と弱者の戦略とは、
どこかがちょっと違うなんてもんではなくて、
両者は全く正反対のアベコベになっているんです。

だから、弱者が強者の戦略を取ると、
自ら首を絞めるようになってしまいます。
ところが、世の中、強者の戦略が常識になっている。

本当は常識の逆を行かなくてはなりません。

市場が大きい大都市へは出荷しない。
広く、遠く出荷しない。
近場で少量ずつ売っていく。
農家1軒1軒が自分のところのことを考えれば、
そんなに大量に売れなくても、
単価がよく少量売れれば十分ですよね。

近くで売れば、大規模な流通設備は不要です。
だから資金もあまりかけなくて済みます。
少しぐらい高くても、
質の良いものを買いたいというお客さんは、
多数派でなくても確実にいます。
だから、規格化されたものを大量に作らなくてもいい。

そして、何よりエンドユーザーであるお客さんに
近いところで売ることができる。
直販だってできるわけですね。

農家からすればお客さんが見え、その要望が分かる。
お客さんから見れば、作り手がみえて安心できる。

確かに面倒は面倒です。
1回1回の出荷が小口になりますし、
代金の回収も小口です。

でも、手がかかるから大きなところや強いところは、
手を出そうとしません。

このように常識の逆をやっていけば、
農家の活路が見えてきませんか。

自ら売るのは大変だけど、
代わって売る仕組みがあれば農家も楽ですね。
その分よいものを作ることに労力を集中できます。

たとえば「じまん市」がこの仕組みの1つですね。
こういった売り方の仕組みが
既に徐々にではありますが出来てきています。

実は地産地消というのも、
弱者の戦略であることがわかると思います。
(つづく)




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